4-2-3-1 サッカーを戦術から理解する

4-2-3-1の流行はすでに昔じゃないかなぁ等、所々で疑問符は付くけれども書いていること自体は真っ当な内容だ。この本の焦点は、日本代表がどれだけダメであったかを解説することなので、タイトルは少し間違っている。
採用している戦術に合わせて選手が成長するのも事実ではあるが、手持ちの選手で最大の効果を発揮させることも戦術だ。で、日本に真っ当な(マスコミが満足する)ウィングが居ない事実が、あのフォーメーションになっていることを忘れてはいけない。
最近、中村俊輔がサイドに活路を見いだしたと主張しても、それはロナウジーニョと同じで、周りの選手にそのためのフォローをさせたことで初めて成立しているものだ*1
ヒディンクを誉めるのは当然だけど、その後、ぺんぺん草も生えなくなるのが嫌だなオレは。他人にはあの戦術を理解できないからそうなってしまうのだろう*2

4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する (光文社新書)

4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する (光文社新書)

*1:走れない/守れないホームランバッターを9人集めても野球は勝てないが1人は欲しい

*2:皮肉なことに、それが偉大さなのだけど